スーパーフード米ぬかとは?
奇跡のスーパーフードと言われる米ぬかはお米を精米する過程で削り取られる部分のことを言います。
食物繊維豊富でとても健康にいいと言われている玄米の栄養素のうちの約95%が米ぬか部分にあり、精米の時に捨てられてしまっています。
米ぬかには食物繊維、ミネラル、ビタミンが豊富で、コレステロールの吸収を妨げるγ-オリザノール、高血圧改善に効果があるフェルラ酸などが含まれています。
米ぬかは主に胚芽とそれを守る種皮と果皮が原料となります。
胚芽の部分には抗酸化作用のあるビタミン類やミネラルが豊富に含まれており、体の毒素の排出をすすめるフィチン酸などの成分も多く含まれているためデトックス効果も期待できます。
表面の部分には食物繊維がたくさん含まれていて、米ぬかの食物繊維の含有量はなんと白米約40倍の20.5g。
その他の成分も白米に比べて10~40倍も含まれています。
米ぬかにはお米の一番健康にいいところがすべて含まれているスーパーフードなのです。
米ぬか100g当たりの成分
白米 | 米ぬか | |
---|---|---|
食物繊維 | 0.5g | 20.5g |
タンパク質 | 6.1g | 13.4g |
リン | 95mg | 2000mg |
マグネシウム | 23mg | 850g |
鉄 | 0.8g | 7.6g |
ビタミンB1 | 0.08mg | 3.12mg |
ビタミンE | 0.1mg | 12.2mg |
ナイアシン | 36.4mg | 12.2mg |
米ぬかの栄養素と効能
米ぬかには様々な栄養素が豊富に含まれれいます。
特に食物繊維が豊富に入っているため、便秘解消に大きな効果が期待できます。
食物繊維は余分な脂や糖分も一緒に排出してくれるため、ダイエットをされている方には特におすすめです。
食物繊維以外にも米ぬかには
- ビタミンE
- フィチン酸
- フェルラ酸
- y-オリザノール
なども豊富に含まれているため抗酸化作用にも期待でき、アンチエイジングにも最適です。
米ぬかの使い方
米ぬかは現代では主に畑などの肥料として使われています。
他には石鹸などの化粧品として使われることもありますが、あまり食べることは一般的ではありません。
食べられない理由としては米ぬかそのものがあまり流通していないこと、米ぬかの保管方法や食べ方が知られていないことが挙げられます。
NEKONOTEでは健康のために栄養満点の米ぬかを食べることを推奨しており、食べやすいように加工した商品や、直営/提携レストランでは料理としてもお客様に提供しております。
米ぬかの栄養
玄米を精米した時に出る米ぬかには、米から殻を取った玄米の栄養素の9割以上が含まれています。
胚芽の部分には、抗酸化作用をもつビタミンE、体の構成成分になったり体内機能を調節するミネラル、体内の毒素を排出を促進するフィチン酸などが含まれています。
一方、表皮には整腸作用のある食物繊維などの成分が豊富に含まれています。
食用以外の用途も広く肥料として使われたり、化粧品や洗剤などにも使われる万能食材です。
米ぬかの効果・効能
米ぬかに含まれる豊富な栄養にはこれらの働きが期待できます。
【①「胃腸系」機能up】
整腸効果や便通改善が期待できます。
米ぬかには、精白米の40倍以上の食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にしたり、腸の善玉菌の働きをサポートして腸内環境を整えたりと、便秘・下痢に悩む人にとって重要な栄養素です。
食物繊維には、便秘解消だけでなく、脂質・糖・ナトリウムなど生活習慣病を引き起こす成分を体外に排出するのを助ける機能もあります。
野菜やきのこ類に豊富な食物繊維ですが、1日の必要量を食事だけで補うのは大変ですなため、パウダー状の米ぬかを毎日の食事や飲み物に混ぜることで、手軽に食物繊維を補うことができます。
【②「皮膚系」機能up】
米ぬかには、抗酸化作用のあるビタミンE(トコフェロール)が豊富で、精白米の約40倍もの量を含んでいます。体の酸化を防ぐビタミンEは、老化による疾患やシミ・シワなどの肌悩み改善に効果的なことから「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンEは、血管の健康とも関わっており、動脈硬化や血栓の予防にも効果が期待できます。
【③「血液系」機能up】
血液サラサラ効果,血糖値低下が期待できます。
米ぬかには、フィチン酸というビタミンB群の仲間の成分が含まれています。フィチン酸は、がんや生活習慣病の原因となる活性酸素の働きを抑える抗酸化作用のある栄養素です。強い抗酸化力による、がんや生活習慣病の予防に効果が期待されています。
また、米ぬかに特有のポリフェノールの一種が含まれ、コレステロールを低下させる医薬品としても用いられています。悪玉コレステロールを減らす作用のほか、自律神経失調症や高脂血症、潰瘍にも効果的とされて、その治療薬として使われます。
米ぬかは、コレステロール値の気になる人にとっても有益な食材と言え、悪玉コレステロールが増えすぎることで起こる動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも効果的でです。
ビタミンE
特徴
ビタミンEは抗酸化作用と過酸化脂質を抑制する働きがあり、老化を防ぐと言われています。
米ぬかにはそのビタミンEを白米の約40倍も含んでいます。
効果
ビタミンEは強い抗酸化作用によって活性酸素の発生や活動を抑制してくれます。
活性酸素を大量に体に取り入れてしまうと過酸化脂質を作り出してしまうため、動脈硬化やガン、老化などの原因になります。
それらを抑制する効果があることから、シミやしわなどの老化による疾患の改善が期待できるため、美肌効果や健康増進に役立つものとして近年注目を集めています。
またビタミンEは活性酸素を抑制するだけでなく、脂質が酸化する原因となるフリーラジカルを排除する働きも期待できます。
フリーラジカルを排除することにより過酸化脂質の生成を防ぎ、動脈硬化やガン、老化を防いでくれます。
そして血行を良くするという働きもあります。
ビタミンEは末梢神経を広げて血行を良くしてくれるため、冷えや頭痛、生理痛などのトラブルにも効果を発揮してくれます。
ホルモンバランスや自律神経を安定させてくれるため、女性には特に嬉しい栄養素です。
イノシトール
特徴
イノシトールは筋肉や神経細胞に多く存在しており、人間が生きていく上で非常に重要な成分の一つです。
また乳児にも欠かすことのできない成長成分と言われています。
イノシトールは甘みを持っており、砂糖などの糖分とは異なり脂肪に変換されにくいとされています。
効果
生活習慣病の予防や脂肪肝を防ぐ効果が期待でき、肝臓に余分な脂肪を蓄積させないようにコントロールしてくれる働きがあります。
ほかにもコレステロールを下げる効果が期待できます。
そのため脂肪肝や肝硬変の治療薬にも用いられています。
日常的にお酒を飲む人やコレステロール値の高い人は積極的に摂取するとより効果が期待できます。
また母乳にも豊富に含まれており、体に必要不可欠な成分です。
イノシトールは脳の活動を正常且つ健康的に保つ効果を持っており、発育促進に有効性が示唆されています。
フィチン酸
特徴
食材だけに含まれるだけでなく人間の細胞をはじめ脳や骨格筋などに多く含まれており、細胞機能を制御する役割を担っています。
効果
フィチン酸は美白作用が期待できます。
通常ではターンオーバーされずに肌の基底層などに残ったシミの原因になるメラニンを異物として認識します。
しかしフィチン酸は体内の免疫力を担うリンパ球であるマクロファージの機能を効果的に高め、メラニンに対して効果を最大に発揮します。
また肌細胞は紫外線やストレスなどによるダメージを受けると老化が加速します。
生活の中で有害な物質が蓄積されると細胞の働きが弱くなり様々なトラブルを引き起こします。
それらを解毒する「キレート作用」の抗酸化作用により、肌の老化予防にも役立つとされています。
フェルラ酸
特徴
フェルラ酸はポリフェノールの一種で野菜や穀類、植物などの食品から摂取出来ます。
酸化防止や紫外線吸収機能が認められており、医薬品や化粧品、食品などの原料として使用されています。
またフェルラ酸には高い抗酸化作用があり酸化ストレスから体を守ってくれるため、脳機能改善効果や高血圧改善などの効果が期待できます。
そのため近年では初期のアルツハイマー病の症状改善が期待できるとして注目されています。
効果
フェルラ酸には脳神経保護作用があるとされています。
脳神経細胞は老化やアルツハイマー病などになることで減少しますが、フェルラ酸は傷ついた脳細胞修復し脳細胞保護機能が期待できるため、記憶力向上効果も期待できます。
また紫外線の吸収性が高いことやシミなどの原因になるとされているメラニンの生成を抑制することから美白効果も期待できます。
メラニン色素を生み出す酵素に直接働きかけることができるため、お肌の色素沈着を防いでくれます。
そして高血圧を予防する効果が期待できます。
フェルラ酸は高い抗酸化作用を持つことから血圧を下げる効果が期待できます。
善玉コレステロールを活性化させることにより悪玉コレステロールの増加を防ぎ、動脈硬化などの病気を予防してくれます。
γ-オリザノール
特徴
γ-オリザノールは米ぬか油から発見されたポリフェノールの一種で熱安定性が高いため、優れた抗酸化作用を発揮するとされています。
また血行を良くし、コレステロールを下げる効果や脳の衰えを防ぐ効果が期待できます。
効果
γ-オリザノールは生活習慣病の予防に役立ちます。
善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす効果があるほか、血管を広げて血行を良くする効果も期待できます。
また脳の機能を改善する効果が期待できます。
自律神経の働きをサポートするため、ストレスや過労、更年期障害が原因で起こる自律神経失調症にも効果があるとされています。
さらに抗ストレス作用より認知症の治療においても医薬品として用いられています。
食物繊維
特徴
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は水に溶けず腸を刺激して運動を促進し、便秘予防効果が期待できます。
一方水溶性食物繊維は水に溶け、こんにゃくや果物、トロトロとした繊維で腸内で糖の吸収速度を遅くしたり血中コレステロールの上昇を抑えることにより、動脈硬化や糖尿病の予防が期待できます。
効果
食物繊維の働きとして、便の体積を増やす材料になるとともに大腸内の環境を改善する腸内細菌に利用され、それらの菌を増やすことが明らかになっています。
便秘予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血中酵素濃度の低下や血糖値上昇の抑制などが期待できます。
食物繊維は体内の悪玉菌による有害物質の発生及び吸収を抑えるだけでなく体外に素早く排出するため腸内の善玉菌を増やし、大腸がんの発生を抑える効果が期待できます。
また水溶性食物繊維は体内で水と混ざると溶ける性質があり、溶けた食物繊維はゲル状になり量が増え少量で満腹感がでるため、食べすぎを防止してくれます。
まとめ
精米する過程で捨てられてしまうことが多い米ぬかは捨てるのがもったいないということではるか昔から様々な形で活用されてきました。
胚芽の部分には豊富なビタミンやミネラル、体内の毒素を体外に排出するフィチン酸などが含まれています。
一方表皮には腸内の健康に欠かせない食物繊維などが含まれています。
米ぬかを摂る際はできるだけ新鮮なものを選ぶのがおすすめです。
食品としてはもちろん化粧品やサプリ、肥料としても使うことができる汎用性が高い米ぬかを少しずつ生活に取り入れてみませんか?